2009年8月21日金曜日

真面目さはいらないのか

 巷では弱小企業の後継者不足が大きな問題となっている。
 ある日テレビで事業を引き継いだ2代目を特集していた。
 彼は親父との会話を思い出しながら話しだした。
 「事業がうまくいかなくなったとき
  冗談まじりに親父に言ったんです
  宝くじでも当たれば窮地を脱せるのにね」
 「親父は血相変えて言いました」
 「事業の運営にばくちを口にするのは
  もってのほか」

 番組がきれてコマーシャルになった。
 画面には俳優とお笑いタレントが大写しになり
 宝くじの宣伝が始まった。

 テレビのコマーシャルを見ていると、FXなどゼロサムゲームへの誘いやパチンコや宝くじ、競馬や競輪、競艇、そして銀行系高利金融の宣伝が大勢を占める。
 こんな国が他にあったら教えて欲しい。

 バクチを公認しているアメリカですら、バクチの広告は規制されている。
 「公共の電波」と言われる放送で、
 宝くじなどあてにせず真面目に働けと諌めた番組のスポンサーは、宝くじ。

バクチを奨励していると思わざるを得ない国の国民が、
真面目さは「カッコ悪い」と思うようになり、短絡的に自己の欲望を追求するようになっても当然の報いと言えるだろう。

この国の病原菌は根が深い。

 時代遅れといわれても
 この言葉が好きだ

 「耕して天に至る」

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