2009年8月19日水曜日

井戸塀政治家

 意味も無く、満面笑みを浮かべたポスターが躍る。
 衆議院選挙の立候補者だ。
 今、笑っていられるトキなのか?

 『お願いします」と繰り返す騒音が扉の隙間から部屋に侵入する。
 お願いしたいのは国民のほうだ。


 30数年前韓国ロビーストとして著名な参議院議員がいた。
 議員になる前は産經新聞の政治記者だった。
 記者時代は杉並区和田にある平屋の小さな都営住宅の住民だった。
 ひとり娘はバレリーナで、親交があった。

 その娘からホームパーティへの誘いがあった。
 二期目に入った議員の住まいは、武蔵野・御殿山の高級住宅に移っていた。
 アメリカやイギリスのバレー関係者も参加しているパーティの途中でその娘が声をかけた。

「みなさん庭に出て下さい
 スワンの形をしたシュークリームが飾られていますから
 お好きなものをお食べ下さい
 その中のふたつには
 ダイヤモンドが隠してあります
 注意して食べて下さい」

 これを機会に、この家族の誘いは一切断っている。


 昔は資産家や有力者が政治家になった。
 しかし辞める時には「井戸と塀」しか残っていないと言われた。
 清廉潔白な人物が私財を投げ打って国のために尽くしたのである。

 今は県営住宅から立候補し、引退する時には大御殿に暮らしている。
 これも「金とモノ」にしか価値観を持たなくなった結果なのか。

 どんなに時代が変わろうとも、
小生が憧れ尊敬してやまない政治家は、田中正造(後日記す)ただひとりだ。



 自民党は安全保障の問題とそれに関わるアメリカとの関係を論点としょうとしている。
 ここでもいつものテーマを投げかけよう。
 「忘れることによって失敗は繰り返される」と。
 義和団事件で追求の中心的人物であった、イギリスの総督の日記に残されている。

 「我々が庇護する国が危機にみまわれたならば
  我々は自分の利益を優先する」



 人は自分の目でしか、世の中をみない
 幾つもの目で世の中を見ることのできる人に
 日本の未来を託したい
 

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